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回答者
研究、在籍10~15年、現職(回答時)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.5
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300年以上続く歴史ある企業ということもあり、良くも悪くも所謂伝統的な日本企業(JTC)だと思います。情熱、挑戦、チームワーク、一体感の醸成、患者さん第一、といったキーワードが社内で頻繁に出てきます。そのような企業文化もあり、私が入社した2010年代は体育会系の雰囲気が強く、残業時間・有給消化率ともにあまり良くない成績でした。しかし、徐々に変化しており最近では若手から中堅社員については働きやすい環境が整ってきていると感じます。一方で、中間管理職以上の上層部は従来の雰囲気が色濃く残しており、ほとんど別世界だと思います。
小野薬品工業の就職・転職リサーチ
年収・給与制度
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回答日
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回答者
技術、在籍10~15年、退社済み(2020年より前)、新卒入社、男性、小野薬品工業
2.8
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給与制度:
給与制度は業界、企業規模においてもかなり良い方だと思われる。社宅などの制度も整っており、福利厚生と併せても良い環境と思われることから給与には不満は少ないと思われる。
評価制度:
人事制度は会社の方針としては最近、成果主義を取り入れる方向にシフトしているが部署によっては能力の低い上司が年功序列の体制で残っている部分も多く、その辺りについたは人事部門では把握できていないため、制度をいくら改定されても、能力の低い上司に当たった場合、かなりの期間、不遇な評価を受けることになることがある。年功序列が残っており適切な上司が管理職となるケースばかりでないことから制度だけ成果主義となると、かなり不遇な処遇とされる点が大きな問題としても残っている。
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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入社を決めた理由:
新卒の就職活動時に,製薬メーカーの臨床開発職での内定をいただけたのが小野薬品のみであったため(他の選択肢がなかったため).
「入社理由の妥当性」と「認識しておくべき事」:
【入社理由の妥当性】
入社時に他の選択肢がなかったため,私のケースでは妥当性の評価は不可.
【認識しておくべきこと】
・世界的にみると臨床開発はグローバル化が進んでいる状況だが,小野薬品ではあまり英語を使う機会はないこと(新卒で帰国子女の社員を採用したりしているが,英語力は持て余している印象)
・激務ということは決してないこと(残業は繁忙期でも30時間程度.30時間を超えると上長からの注意がある)
・体育会系の雰囲気はかなり薄れてきているということ(以前は新卒入社の社員しかおらず,社歴や業務経験による明確な上下関係ができやすい状況であったため,体育会系な雰囲気になりやすかったが,最近は中途入社の社員が増え,社歴や業務経験による上下関係があやふやになっていることが理由として考えられる)
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働きがい・成長
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回答日
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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働きがい:
・人類の健康に寄与するために最先端の科学に触れ,その発展に貢献できているという実感が得られること.
・時折,患者さんの講演会が開催され,自分たちの会社が上市した医薬品で実際に患者さんが救われたという話を聞くことがあり,その時には自分たちの仕事に強い使命感を感じる.
・自分が担当している施設の症例において,治験薬が効いているという話を責任医師やCRCさん経由で聞いたときにはうれしく感じる.
成長・キャリア開発:
【成長】
・内資大手製薬メーカーや外資系製薬メーカーほどには業務が細分化されていないため,1人の担当者で対応する業務が幅広くなる傾向がある.1つのロールで様々な役割に関わることができるため,開発の業務全体を早期に把握しやすくなるのではないかと思う.
【キャリア開発】
・どの製薬メーカーもあまり変わらないと思うが,CRAからスタートし,次にCROマネジメントなどのスタディオペレーションをするか,クリニカルサイエンスをするかといったキャリア開発が主流である.年2回の活動目標面談時に上長とキャリアプランを話し合うが,仕事ができる・優秀だと認められない限りはなかなか自分の思い通りのキャリアプランになることはない.粘り強く自分がどうしたいのかを伝え,目指すポジションへの適性があることをアピールする必要がある.また,多くの臨床開発のファンクションが大阪本社に集中しているため,将来的に大阪に転居する覚悟を持っておくことが必要になる(東京支社のみでしか勤務したことのない新卒入社の社員はかなり少ない).
・会社として女性の管理職割合が非常に低いことをかなり気にしており,近年は女性の管理職を積極的に増やしている.女性社員で管理職を目指したい人はかなり歓迎されるのではないかと思う.
・海外駐在の辞令を受けるのは,ほんの一握りの社員に限られる(例えると数多くの日本のプロ野球選手がいるなかで,そこから若干名のメジャーリーグに挑戦する選手が出てくる状況と似ている).
・しかしながら,海外駐在を終了して帰国した社員は,国内での仕事内容や待遇に不満があるのか,転職していく人が多い.転職を防止するために,帰国した社員を何とかして管理職に就かせようとしている様子が見られる.
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女性の働きやすさ
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回答日
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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・一般的な企業と比較して女性社員の割合が非常に少なく,会社もそれをかなり気にしているため,女性社員を増やしていこうという姿勢が感じられる.そのため,全社的に女性社員は大事にされ,働きやすい環境にしていこうという雰囲気がある.また実際に働きやすい環境が作られている.
・育児をしながら働いている女性の場合,時短勤務で働いたり,外勤が少ない部署に異動させてもらっていたり,勤務を継続するための配慮が適切になされていると感じる.
・女性の管理職はまだ少なく,開発本部ではまだ女性の部長は出てきておらず,課長の数もまだ少ないという印象である.そのため,女性管理職として働く場合のキャリアモデルがまだあまりできておらず,女性管理職のキャリアモデルについては自分で作っていくという姿勢が必要になってくるかもしれない.
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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・在宅勤務がかなり使えており,またフレックスタイム制も導入されており,ワークライフバランスは取りやすいと感じていた.
・有給休暇が取りにくい雰囲気は全くない(ただし,休み前までに期限が切られている仕事はしっかりと完了していることが前提).
・モニタリング部門の場合,基本的に施設の副担当者を付けないため(引継ぎ前後は除く),休暇中に施設で何かしらのトラブルが起きた場合には,対応せざるを得ない状況になる.
・緊急事態でない限り,20時以降にメールを送るのはやめようという意識がある(予約送信機能で朝にメールが送られるよう設定することが推奨されている).
・緊急事態でない限り,休日にメールが飛んでくることはまずない.
・外資系CROや外資系製薬メーカーで働いている友人たちからの話を聞いた限りでは,小野では1人当たりの業務量が少なく,余裕をもって業務に取り組むことができる.
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退職検討理由
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回答者
研究職、在籍3年未満、現職(回答時)、新卒入社、女性、小野薬品工業
3.4
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新薬開発への姿勢が自分の思考とは違い、ここではスキルが育たないと感じたから。
私は研究職であるが、現状他部署から依頼されたことを、既成のソフトやアプリを使用して淡々と調査して返答しているだけである。
独自の技術を開発して新薬研究を加速したいと私は考えていたが、世界には凄い人がたくさんいると上司や先輩から何度も言われた。
そういった人達が作った技術を取り入れ、新薬開発に活用しようとのことである。
そのスタンスは聞こえはよいかもしれないが、自社独自の技術を作らずして、他社に遅れを取らずに薬ができるのか、甚だ疑問だ。
学生時代の研究発表をやたらとさせられたが、それらを取り入れようという動きもない。
また、社内のDXの動きも鈍いと感じる。専門の部署や課はあるが、年齢層が高すぎると感じた。
これから新しい薬で再びホームランヒットを打てるかと言われると、厳しいと感じたため、退職を検討している。
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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強み:
・化合物オリエントという独特な創薬手法を取っているため,オプジーボのような画期的な新薬を生み出す可能性があること
・オプジーボを手にしたことで,オンコロジー領域においては一定の足場を築けたこと
・開発本部の規模は,大きすぎず,小さすぎず,適度な規模であるため,ある程度は小回りが利きやすいところ
・開発本部のSOPや手順書が適度に整備されているため,仕事のやり方に困るケースが少ないこと
・離職率が低いため,業務遂行のノウハウが蓄積されており,前任者がどうやっていたのかわからないというケースが少ないこと
弱み:
・オプジーボの次の開発候補品がまだ出てきていないこと
・オンコロジーではないプライマリー領域では,有望な自社品が創出できていないこと
・グローバル展開力の弱さ
・プロジェクト制が浸透していないこと.各部門の上長の影響力が強く(特にクリニカルサイエンス及びスタディオペレーション部門),プロジェクトマネージャー的な役割を担う担当者が困っている様子がよく見られる
・今までプロジェクトマネージャーなしでプロジェクトを動かしてきた歴史があるため,プロジェクトマネージャーが単なる置き物になっているようなプロジェクトもある.
事業展望:
・オプジーボの特許が切れるまでに,オプジーボと他の抗がん剤とのコンビネーションの臨床試験を数多く実施し,オプジーボの価値最大化を図っていく.
・創薬ベンチャーやアカデミアと提携し,次なる開発候補品を何とか生み出そうとしていく.
・創業300年以上という歴史を非常に重んじているため,他社との吸収・合併をすることはまずないと考えられる.
・医療用医薬品事業に加えて新規事業を興そうという動きがあり,社員に出向で様々な経験をさせたり,社内ビジネスコンペを開いたりしている.うまくいけば新たな収益の柱に育つかもしれない.
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経営者への提言
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回答者
開発、在籍10~15年、退社済み(2020年以降)、新卒入社、男性、小野薬品工業
3.6
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【海外展開力を上げるために,積極的に外部からの経験者を活用してみてはどうか】
自分が入社してから10年以上経過するが,海外展開についてはほとんどうまくいっていない状況が続いている.海外での開発経験がない生え抜き社員を海外現地法人に出向させて,数年の間,四苦八苦させてはあまり目立った成果を挙げられないまま帰ってくるという状況が続いているように感じる.そこで,海外の開発については小野の生え抜きでやろうとするのではなく,他社からの経験者を何とかヘッドハンティングしてきてその方を中心にしてやっていくという方針に切り替えてはどうか.武田薬品のような大胆なやり方はしなくても,もうそろそろ生え抜きで大事なところはやるんだという変なプライドは捨ててもいいかもしれない.
【関西在住でなくてもクリニカルサイエンスなどの業務ができるようにする】
現状は大阪本社に開発の多くのファンクションが集中しているため,小野でモニタリングやオペレーション以外のキャリアアップを目指す場合には関西に住まなくてはならなくなる.このような状況だと転勤を嫌がる社員は退職してしまう,大阪勤務をためらう転職希望者からは避けられるなど,大事な部署であるにも関わらず必要な人材を集めることが難しくなる.リモートワークが進んでいる今,それをうまく活用し,関西に住んでいなくてもクリニカルサイエンスなどの業務ができる体制を構築してはどうか.モニタリング部門よりも紙ベースの業務は少ないため,実現できないことはないと考える.
【モニタリング部門,スタディオペレーション部門,早期オンコロジーモニタリング部門を1つの部に統合する】
これら3つの部署には現在以下の4つような課題があると思われる.①退職者が続出している,②3部署とも臨床試験の実行部門であるにも関わらず,担当者レベルでの情報共有があまりなされていない,③スタディオペレーション部門は比較的業務に余裕があるが早期オンコロジーモニタリング部門は非常に忙しい,④早期オンコロジーモニタリング部門が設置されたことで,モニタリング部門が今後どのようにオンコロジー試験を受け持っていくのかよくわからなくなった.これらの課題を解決するために,臨床試験の実行部門であるこれらの部署を統合し,より人材の流動性を持たせてはどうか.